ジャニーズ問題でスポンサー企業の動向が注目されています。
そんな中ミュージシャンのGACKTさんの発言(2023/9/9発信)が話題になりました。
ビジネスパーソンとして、この発言、それに賛同する多くの人々に違和感を感じています。
コンプライアンスというものは、企業イメージとか、ファン(お客様)の気持ちとか、乗っかるとか乗っからないとか、そういうものじゃないんですよね。
しっかり対応しないと、ビジネス以前に企業としての存在が許されなくなるんです。これ人間に例えれば死刑判決。
生き続けてこそのビジネスであり、企業イメージであり、ファンの気持ちなんです。
今回スポンサー契約の見直しを公表した企業、見直しを決断した人たちも、みんなジャニーズのタレント大好きだと思いますよ。
ファンじゃないとしても、自分の会社がジャニーズのタレントさんをCMに使っていると、家族や友人にも少し自慢できるんじゃないかな。
問題は、あの東山さんが出てきた記者会見。「あそこで終わらせてもらいたかった」というのが企業の本音じゃないかと想像します。
語弊があるかもしれませんが「これからもジャニーズタレントを起用しつづける”言い訳”をうまく作ってほしかった」という思いではないかと。
あの記者会見で、社名変更や資本見直しを含めて、しっかりした”言い訳”を用意してくれたらよかったんですが、残念ながらそこまで至らなかった。
もちろん、被害者救済や立て直しを迅速に実行するために、今の資本構造の方がよいというジャニーズ事務所の考えは個人的には理解できます。
ジャニーズという社名、言葉が長年積み重ねてきた重さとその価値、それもよくわかります。その通りです。
でも我々大企業のモノサシでは、あれじゃ”言い訳”にならないんですよね・・・
世界中のステークホルダー(お客様、株主、取引先等)が、目をギラギラに光らせているので。
判断保留とか、次回は契約更新しない(それまでは継続起用)とか、穏便なことを言ってる企業は、”言い訳”をつくる(つくらせる)時間稼ぎを狙っているのかもしれない。
欧米企業だと、問答無用でアッサリと切るとこが多いんじゃないかなと思います。
この期に及んでまだ穏便、というのが良くも悪くも日本の企業。
でも、アフリカの山奥で採掘される希少金属、それが未成年の労働によって採掘されたものであれば使っちゃいけない、今のグローバル企業はそこまで注意して、毎日ビジネスを行っているのです。
いつまでも穏便ではいられないと思います。
少なくとも、ファンの愛情を軽視しているとか、手のひら返してタレント叩きに便乗しているとか、そういうのではないんですよ。
ま、誰が悪いとか言っていがみ合うんじゃなくて、スポンサー企業含めて、日本人全員で猛省しないといけない問題なんだろな、と思います。