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「崩壊した職場」で最初にやった5つのこと|上司に「ハメられて」再生請負

8年ぶりに異動となり、新しい職場に移りました。

上司にハメられて、崩壊した職場の再生をすることになりました。

組織の長として最初の一週間では、こんな事をやってました。

職場の引っ越しと席替え
職場の整理整とん
新職場の組織編成と担当の見直し
新職場の業務内容ヒアリング
業務の引継ぎ

ドタバタとあっという間の一週間でした。

最初の1週間でやったこと

職場の引っ越しと席替え

別の記事でもお話しましたが、職場移動を断行しました。

実際に机を動かし始めると、みんな楽しげにワイワイやってましたね。

仕事中はおとなしいこの職場。

ところが引っ越しとなると、すごくいい動きするんです。

机を動かす前に、まず若手のひとりが言い出しました。

「机を動かす順番と移動ルートを先に考えておいた方がよくないですか?」

それに呼応するみんな。

「そうだね。みんなが勝手に動いちゃうと渋滞しちゃうよね!」

後はその若手を中心に、みんなで作戦会議です。まさかこんなにチームワークがいい職場だとは思ってませんでした。

席替えしてよかった!みんなのいいとこが見れた!

座る場所はみんなに自由に決めてもらいました。

でも上司の隣には誰も座りたくないですよね。だから私の両隣だけは指名しました。

両名ともベテラン社員で、若手の人望が厚い人たちです。

職場の整理整とん

席替えが終わって一息ついたところで、今度は整理整とんを指示しました。

指示の仕方にはひと工夫してみました。

私は、引っ越しをする前に、みんなのデスクの片付き具合を密かにチェックしていました。そして、デスクがスッキリしている部下を5名ほど選抜し、その5名を会議室に呼びました。

選ばれた5名は、何事かと不安そうな顔で会議室に入ってきました。

そこで私は整理整とんの重要性を説明し、1人を整理整とん担当リーダーに任命。残り4人をサブリーダーとして、さっそく活動開始するように指示したのです。

なぜデスクがスッキリしている5名を選抜して指示したのか?

この5名は無意識に整理整とんができる人たちです。キャラ、と言ってもいいかもしれません。だから、整理整とんの重要性について、誰よりも理解でき、まわりに展開できる人たちだ、と考えました。

これが大成功でした。

説明を聞き終えた5名は、嬉々として会議室を出ていき、ほかのメンバーにテキパキと指示を始めたのです。

もし私が全員を呼んで、整理整とんの指示をしたとしたら・・・

上司の指示だからと仕方なく、みんなひとりで黙々とデスクやキャビネットの整理をやったでしょう。

自分のところだけ。

そして、もともと整理整とんが苦手なキャラの人は、適当にやって終わらせていたはず。

でも選抜された5名の精鋭は、整理整とんについては私の分身です。こんな些細な仕事でも、選抜された、ということに気分が上がっているようにも見えます。

職場のあちこちで笑い声があがってます。めずらしくザワザワする職場。

びっくりするくらい整理整とんが進んだのでした。

段ボールの山が築かれました。

その山を職場のみんなと眺めました。

おいおい、どこにこんだけ書類が埋もれてたんだ笑

この沈んだ職場のみんなが、少し誇らしい顔をしているように、私は感じました。

新職場の組織編成と担当の見直し

仕事の内容も部下のこともよくわからないので、大きくは変えませんでした。

職場移動と整理整とんだけで、相当な変化がありました。これ以上、担当業務まで変えてしまうのは、変化が大きすぎて、さすがに職場も混乱します。

今回の異動で、私の新しい職場は担当領域が拡大し、合わせて私と一緒に数名が他部門から異動してきているので、各人の担当はそのままにしておきました。

業務担当の見直しは、もう少し様子を見てからにします。

新職場の業務内容ヒアリング

新しい職場の部下数名と、1対1の面談をして、業務内容の説明をうけました。

新しい担当業務の話は私にとっては新鮮で、とても勉強になりました。

かなり問題のある職場なので、いろいろ愚痴や困りごともあるはずですが、まだそこまで突っ込んだ話は聞けませんでした。

そこは追々・・・

今週は時間が無くて全員とはできなかったのですが、来週以降も引き続き順番にやる予定。

でも、職場の全員とは、毎日一言は会話するように気をつけてました

新しい上司は私と口を聞いてくれない・・・

なんて思われたらいけませんからね。

一日一言の会話って、かなり意識してやらないとなかなか難しいんですよ。
一日はあっという間だし、お互い会議や外出で顔を合わせないこともありますからね。

日々の職場の声掛け。

これは本当に大切なことなのです。

前任からの業務引継ぎ

前任管理職からいろいろと引継ぎを受けました。

仕事の話は、部下に聞けば大体なんとかなりますが、管理職というのは一般社員の知らないドロドロした世界の仕事もしてるんですよね・・・

ある程度覚悟はしていましたが、やはり深い闇のある職場でした。

私がこの職場に異動を命じられた大きな理由は、こういった社内、社外のドロドロの掃除です。

まだどうやって掃除するかのイメージは固まってませんが、闇の深さだけは理解できました。

一方、前職場への引継ぎ、つまり私から私の後任管理職への引継ぎですが、何もやってません笑

今のところ、私の後任者から特に何か聞かれることもありません。普段からチームの状況がわかるように情報管理していて、それを部下と共有していたので、元部下たちがうまく説明してくれているようです。

管理職の責任である人事情報も、管理職専用データベースにしっかり入っているし、ドロドロした話も特にない職場だったので、引継ぎは簡単です。

今担当している仕事に全力投球するだけでなく、今の仕事から離れるときのことも想定して備えておくことは、とても大切なことだと思います。

新しい職場の問題点

そんなこんなであっという間の一週間でしたが、いくつか問題を感じました。

引っ越し作業ではすばらしいチームワークを発揮した職場のみなさんですが、仕事となるとまだまだタコツボにこもってます。つまり自分の仕事だけ淡々とこなし、チームとしての一体感が感じられません。

管理職がチーム全体の動きを管理するツールもありません。全体のタスク管理をしている形跡もないし、部下のキャリアを一覧にまとめた資料もない。組織としての成果をまとめた資料すらありません。

私の前任者は、部下が個別に抱える業務のサポートはしっかりやってましたが、全体の管理をあまりやってなかったようです。

誰が何をやって、どんな成果が出ているのかがさっぱりわからない職場なんです。

ちょっと私のマネジメントスタイルとは違うので、これからチームの管理ツールの整備をゼロからやっていかないといけません。

それと、部下たちが情報難民になってます。

来年発売予定の新製品だけど、どうも発表延期になるらしいね・・・え?聞いてないの??

目の前の仕事しか見ていないから、会社全体の動きをよくわかってない。そういう話を前任者はあまりみんなにしてなかったようです。

もちろん、担当者なら知らなくても仕事はまわせますが、それでも全体の動きは知っておくべきです。

部下はロボットではありません。ちゃんと情報を与えて、自分で考えさせて、日々の単純な仕事にも大きな意味を自ら見出さなければいけません。そのように仕向けるのが管理職の務めです。

前任管理職は、仕事を点でしか見ておらず、面でとらえてなかった、そんな印象を受けました。面でとらえておかないと、チームというヨットをうまく風の乗せて正しい方向に導くことはできません。会社の中というのは、常に風が吹いていて、その風向きはコロコロと変わるのです。

前任者をあまり批判してはいけませんが、ちょっと残念な仕事のやり方です。業務知識が豊富で、プロフェッショナルな方です。その点では部下の信頼もあります。

でも、チームで仕事をして、チームで成功して、チームで喜びを分かち合う、そんな組織を私は作りたいのです。

青葉

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青葉