就活面接の面接官は、

1次面接 ⇒ 人事部
2次面接 ⇒ 現場(配属予定部門)の管理職
最終面接 ⇒ 役員

というケースが一般的です。(会社によっては3次面接もあり)

大企業だと「最終面接」は役員への挨拶程度で、実際に合否判断をするのは現場の管理職であることが多いと思います。

私の勤務先も大企業(就職先として人気あり)ですが、就活生の最終的な合否判断をするのは人事部ではなく、役員の一歩手前くらいのポジションである現場の上級管理職に委ねられています。

最終承認は役員決裁になりますが、ここでひっくり返ることはまずありません。

つまりこの上級管理職が、就活生のラスボスとなっていて、このラスボスが出てくる面接が事実上の「最終面接」です。

 

私も人事部から就活面接のラスボスを頼まれることがあるのですが・・・学生と話をしていてもお互い何か微妙にズレているような感じで盛り上がらないことが多いんですよね。

みなさんいいものを持っているのに、それをちゃんと伝えきれていないため、お互い不幸なことになっているように感じます。

採用のプロセスや考え方は会社によってそれぞれですが、悩める就活生に少しでも参考になればと思い、ラスボスの立場から大企業の最終面接における注意点や本音をお話したいと思います。

もちろん評価のやり方は面接官それぞれなので、これはあくまで私の考え方です。

面接の前に理解しておくこと

就活生に大大大前提として理解しておいていただきたいことは、

人事部の人間と現場の人間はまったく違う生き物である

ということです。

人事や総務は直接会社のビジネスに関わる現場の仕事ではなく全社のスタッフ部門なので、現場の人間とは考え方や保有する知識がかなり違います。

人事部の人は人材育成や労務関係についてはプロですが、現場のビジネスのことをあまり知らない人は多いです。

「ほんとに同じ会社の人間なのか?」と思うこともあります。

これは当然で、私だって人事の仕事には詳しくありません。

つまり就活生は、1次、2次、最終面接と同じ会社の人を相手に勝負を挑みますが、敵はまったく属性が違うモンスターであるということです。

全ステージ、同じ戦い方でクリアできるわけがありません。

最終面接のアドバイス

選抜テストや1次面接の位置づけ

書類選考も含めて選抜テストや1次面接は、人事部による「足切り」のようなもので、「一定の基準」に達しない学生をバッサリと効率的に落とすことが主な目的です。

「一定の基準」は会社によって様々ですが、うちの人事部に聞いた話では、大手就活サイトに書かれているような対策で問題はなさそうです。

ちなみにうち会社の選考プロセスはかなりややこしくて、面接以外にも多くの「関所」を設けています。

「2次面接には優秀な人材しか通さないぞ」という人事部の強い覚悟を感じます。

ただ、プロセスや仕組みはしっかりしていますが、基準については「割と適当だなぁ」という印象です。(企業秘密なので詳細はお話できませんが)

2次面接に進めるかどうかは、本人の能力や努力だけではなく就職環境や運の要素も強いと思います。

現場の管理職相手の面接(2次面接)

人事による選考をパスしたら、いよいよ現場の管理職と対峙することになります。

役員による最終面接で合否判断をする会社もありますが、大企業では採否を最終決定する「ラスボス」は2次、3次面接に潜んでいる可能性があります。

「私があなたの合否を最終決定するんですよ」なんて面接官は言いませんから、ラスボスがいつどこで出てくるかは就活生にはわかりません。

自己紹介の注意点

2次面接でも、最初にリラックスした雰囲気をつくるために自己紹介から入ります。

学生時代に取り組んだことを聞くケースもあります。

そこで1次面接と同じ説明を安易に繰り返すのは地雷を踏む行為です。

ここでは相手が違います。

「学生時代はサークルの代表をやってました」
「大学野球でキャプテンをやって全国優勝をしました」
「自転車で単独世界一周しました」

残念ながら、現場の管理職としてはあなたの過去の成功には興味ありません

個人的には「へぇすごいな」と思いますが、内定を出すかどうかとはまったく関係ありません。

学生時代の成功と社会人になってからの成功が必ずしも一致しないことを、現場の管理職は何度も経験しているものです。

遊び呆けて何の苦労もしていない学生でも、鍛えようによって社会人になってから覚醒することもあります。

学生の武勇伝は会話のネタにはなりますが、その事実だけでは採否の判断材料にはならないことは自覚しておいてください。

 

自己紹介は面接の雰囲気づくりの目的もありますので、面接官の心に刺さらなくても大きく減点されることはないでしょう。

でも限られた面接時間の中ですから、少しでも加点を取っておきたいところです。

面接官としては、これから一緒に働く仲間として、また自分の部下として受け入れられるかどうかが気になるところです。

現場の管理職は、目の前にいる若者が実際に自分の職場でまわりの人達と働く姿を具体的に「妄想」しながら話を聞いています

これは恋愛と同じです。

 

過去の栄光を話すのであれば、挫折や困難から努力したり工夫したりして成功できたというストーリーで話した方がいいです。

「自転車で単独世界一周しました」であれば、そのために中学生の頃からコツコツ貯金をしていたとか、学業に影響がないように旅先からオンライン授業に参加していた、とか苦労話や努力話がセットで欲しいですね。

職場で働く学生の姿をイメージするときに、自転車に乗っている姿はまったくマッチしませんが、小さな仕事をコツコツとこなしていく姿や先輩から一生懸命仕事を学んでいる姿は想像できます。

過去の栄光ではなく、その栄光に至った道のりが聞ければ、一緒に働く未来の姿がイメージがしやすくなります。

 あなたの「過去の成功」が、あなたの「未来の職場」にどのようにつながっていくのか? 面接官がイメージしやすい自己紹介をしましょう

自己PRの注意点

面接官によっては「自己PRしてもらえますか?」と聞く人がいるかもしれません。

「海外留学で語学と外国人コミュニケーション能力を学びました」
「バイト先で店長を任されリーダーシップが身につきました」

このレベルの話はよく聞きます。

「○○の経験によって○○という能力が身につきました」という正しい答え方のようにも思えますが、これも現場の管理職相手には地雷になるケースもあります。

「そもそもコミュニケーション能力って何なの?」

「あなたにとってリーダーシップとは?」

と厳しく突っ込まれる危険があります。

現場の管理職、しかも上級管理職ともなれば、就活生よりもはるかに社会人経験が豊富な20代30代のビジネスパーソンを毎日指導している立場の人たちです。

当然ですがビジネスに関しては、学生と管理職の間にはどうしようもない圧倒的な経験値の差があります

中途半端に背伸びをしてそつなく答えたとしても、学生の言葉で面接官の心を刺すことはなかなかできません。

学生時代にベンチャー企業を立ち上げたとか特殊な経験を積んだ学生でない限りは、管理職からみたら学生は赤子も同然です。

社会人に迎合しようと背伸びしたところで薄っぺらさが目立つだけです。

厳しいことを言って申し訳ありませんが、だからこそ、刺すことに成功した人が内定を勝ち取っているのです。

 

ビジネススキルの話で直球勝負できればベストですが、学生の経験程度ではラスボス相手になかなか勝ち目はありません。

よって直球勝負に自信がなければ「人間性」をアピールする攻め方もあります。

学生も管理職も同じ人間なので、「人間性」においてはビジネス経験の差は関係ありません。

むしろ偉そうにふんぞりかえっている管理職の方が見習うべき学生もたくさんいます。

「老人ホームでバイトしてたのでお年寄り相手なら何時間でも話せます」
「両親共働きで兄妹の世話をしていたので家事育児が得意です」

私が面接官であれば、背伸びしてリーダーシップを語る学生より、家事育児が得意と言い切れる若者を職場に迎えたいなと思います。

ビジネススキルはこれから会社でしっかり教えてあげればなんとでもなりますが、人間性は子供の頃から親にしつけてもらったことなので、会社で指導育成するのは難しいです。

 無理な背伸びをしてビジネススキルをアピールするよりも、まじめで素直な人間性を正直に出した方が「大人」相手には刺さりやすいこともあります

志望動機の注意点

「御社の商品やサービスがすばらしいからです!」
「御社の企業理念に大変共感しています!」

みたいなことを言う就活生がいるのですが、これも地雷になる危険があります。

うちの会社を褒めちぎってくれる就活生に対しては、たとえ面接対策の方便だとしてもお客様だと考えれば大変ありがたい話ではありますので、面接官も笑顔で返します。

「ああそうなんですね!それはありがとうございます(^^)」

でも本音は、

(はいはい、そうですか。よそでも同じこと言ってんでしょ。)

程度のものです。

美男美女が外見を褒められてもあまり喜んでくれないのと似ているかもしれませんね。

商品やサービス、企業理念について語る場合は、ネットで仕入れた情報レベルの薄っぺらな感想を述べるだけでは危険です。

そもそも商品やサービス、企業理念がどんなにすばらしくても、現場の仕事は地味でめんどくさいものです。

それは「中の人」じゃないとわからないことです。

こんなものを志望動機にしてくる学生は入社してから、

「思ってたのと違う」

とか言い出しそうです。

 

ある程度は業界のことを勉強して、それなりに筋の通った志望動機を語る学生もいます。

例えば・・・

「御社は同業他社と比べると事業規模は小さいのですが、海外でのビジネス展開については業界で最も歴史が古く、他社よりも高い利益率となっています。同業他社が海外展開を躊躇する中で、迅速な意思決定によって攻めていくという企業姿勢は、チャレンジ精神旺盛な私にとってやりがいのある会社なのではないかと思いました。」

いかがでしょう?

この事例を見て「いいじゃん!」と思った学生は、大企業に入るのは難しいかもしれません。

理由は2つ。

2次面接に上がってくる学生の大半はこの程度のことはスラスラと語るんですよ。

うちのような大企業を目指す学生は、就活サイトを参考にして面接対策をしっかりやってきますので、この程度の回答は当たり前なんです。

(それなりにそつなく答えたね)

程度の印象しか残らず、採用の決め手にはなりません。

2つめの理由は「チャレンジ精神旺盛な私にとってやりがいのある会社」の部分です。

目の前の学生が本当にチャレンジ精神が旺盛なのか、口先だけでは面接官にはわかりません。

そもそも実際の仕事がどんなものかも知らない学生が「私にとってやりがいのある会社」と言い切ることに違和感も感じます。

美男美女がどんなにおだてられても「あなたに私の何がわかるのか」と思うのに似ているかもしれません。

こちらも、

「思ってたのと違う」

といつか言われそうです。

(このセリフを言わない、言わせないために「インターンシップ」がありますので、学生は積極的に参加した方がいいと思います)

 

また、かなり熱く志望動機を語ってくれる就活生もいます。

入社したいという熱意の強い学生を採用してあげたいのは山々ですが、あまりにもグイグイ来られるのも正直微妙です。

(どこからも内定もらえなくて焦ってるのかな?)

とすら感じます。

どこからも内定がもらえない学生をよろこんで採用する会社はありません。

「熱意さえ伝われば面接官にわかってもらえる」なんて思ってたら大きな間違いで、それは単なる「大人に対する甘え」でしかありません。

美男美女を相手にこれをやってしまえば・・・どうなるか想像はつきますよね。

熱く語りグイグイと来るタイプの学生は面接の途中で自爆するケースが多いです。

「熱意」という刀一本でがむしゃらに切り込んで来るので、それを取り上げた途端に何もできなくなるのです。

「他の会社じゃあなたのやりたいことはできないの?」とサラっと聞いて少し深堀りしてみると、だんだんと主張が破綻していきます。

あたふたする学生相手に、面接官は罪悪感を感じてしまうくらいです。

 

志望動機を語るのであれば、一方的に熱意をゴリ押しするのではなく、自分なりのオリジナルエピソードをベースに説明するのが効果的だと思います。

話が広がって面接官も会話が楽しくなってきます。

「子供のころ家の近くに御社の工場があったんです。それで・・・」
「実家が飲食店をやってまして、そこで使っていたソースが・・・」

とかそんな話の方が、面接官も引き込まれます。

偉そうにしている管理職も「お客様」には敵いません。

目の前の学生もお客様のひとりなんだと認識させれば、ビジネスパーソンの本能として学生の話を傾聴してくれるでしょう。

自社やその商品、サービスが、自分も知らないドラマを生み出している。

そんなお客様のエピソードが直接聞けるのは、現場の管理職にとってこの上ない喜びなのです。

多少の誇張が入っていても、面接官の心を揺さぶることができればそれでいいのです。

後は「私もそんなドラマを一緒に生み出していきたい」と畳み掛ければOKです。

 志望動機ではあなたの優秀さを一方的にアピールするのではなく、面接官の心を揺さぶり、あなたに振り向かせることに注力しましょう(恋愛のように)
個人的には・・・志望動機にそこまでこだわっていません。
給料が高いから、会社が家に近いから、有名企業だから、そんなレベルでも別にかまいません。
会社に入ってみないとわからないこと、気づけないことってたくさんありますからね。

本人の動機が何であれ、辞めずに働いてもらえるのであれば、後は「そこそこ優秀でいい人」であれば何の不満もありません。
実際に会社に入ってから働く動機を見つけてもらえればいいし、見つけてもらうことが管理職の仕事だと考えています。

逆質問の注意点

「最後に何か聞きたいことはありますか?」

これも定番の質問ですね。私も必ず聞きます。

ここまでの会話でうまく面接官の心を刺すことができなかった場合、一発逆転する最後のチャンスです。

面接官としても、自己PRや志望動機はおおよそみんな同じようなことばかり話してくるので退屈してたりします。

面接官もバカではありませんから、みなさんが参考にしている就活攻略サイトくらいは目を通してます。

退屈している面接官を気持ちよくするチャンスです。

 

「特にありません」は絶対にNGです。がっかりです。

かといって思いつきで適当なことを聞いてしまうのもよくありません。

 

会社説明会やネットでわかる程度のつまらない質問はダメです。

「どのくらい残業がありますか?」なんて質問をする学生もいましたが、それだってネット見ればある程度はわかるでしょう。

休みや収入に関する質問は正直ちょっと不愉快です。

一番知りたいのはそこなんでしょうが、面接は知りたいことを素直に聞けばいいというものではありません。

そういうのは人事にでも聞いておいてください。

 

ウケ狙いの変わった質問も危険です。

学生にとって許される変化球でも、大人がどう受け取るかはわかりませんから。

私の同僚が面接官をしたときに、「ひどい学生が来た」と激怒したことがありました。

逆質問で、

「御社のトイレにウォシュレットはついてますか?」

と聞いたらしいのです。

2次面接まで来ている学生なので、何かしらの意図があってこんな質問をしたんだと思いますが、入り口を間違えて面接官を激怒させました。

私であれば「その質問の意図は?」と突っ込みますので、ひょっとしたら会話はもう少し続いたかもしれません。

でも、こんな変化球を一方的に投げておいて面接官に取らせようとするのは間違っています。

どんなにいい変化球を持っていても、それだけでは絶対に勝てません。

最後に勝つのは、直球ボールのスピードと強さでストライクが取れる学生です。

特に中高年の役員や上級管理職はストライクゾーンが狭いので気をつけてください。

 

それと微妙なのが、どこの就活サイトでもオススメしているような逆質問です。

「これまで苦労した話や仕事で成功した話を聞かせてもらえませんか?」

と逆質問されることがよくあります。

面接官を気持ちよくするために苦労話や武勇伝を聞けってよく言われてますよね。

就活サイトを見て逆質問をあらかじめ準備しているんだと思いますが、これも他の就活生と被る事が多いので注意してください。

悪い質問ではないのですが、あきらかに事前メモを棒読みしているだけのような質問であれば、こちらも場数を踏んでいるプロなのですぐに気づきます。

事前に質問を準備するにしても、就活サイトはあくまで参考にして、自分だけのエピソードと紐つけて他人と被らないような工夫はしてください。

 

一番確実なのは、面接で出てきた会話の中から逆質問することです。

「先程○○さん(面接官)がチラっとおっしゃっていた○○についてもう少しお伺いしていいですか?」

こういうのはいいですね。

一問一答でテストを受けるような面接ではなく、お互いが面接という場を通じてコミュニケーションをしているということです。

逆質問を事前準備することは誰にでもできますが、こういう会話を深堀りしていくような質問ができる学生は間違いなく優秀です。

事前準備すらしない学生はダメですが、事前準備さえしっかりやっていれば何とかなるという考えも甘い。

 逆質問では、事前に準備した「会心の質問」をしてもいいですが、面接の流れを受けてその場で思いついた質問をしてくる学生の方が評価は高くなります

役員相手の面接(最終面接)

会社によって様々ですが、うちの場合は役員相手の最終面接に進んだ段階で採用はほぼ確定しています。

むしろ、ここで役員にひっくり返されるような学生を上げてしまっては、現場の管理職も立場がありません。

自分が採用を決めた学生であれば、現場の管理職も必死で役員に正当性をアピールするものです。

また、役員が「自分が最終判断する」と言っているのであれば、役員が現場の管理職を信用していない、あるいは現場の言うことを聞かない、とも受け取れます。

そんな会社ってどうなんでしょうね?

やはり「印象」は大事

たとえ優秀な学生でも、会社に入ってから期待通りの働きをしてくれるかはわかりません。

だからといって、会社もくじ引きで採用を決めるわけにもいきませんから、あの手この手で少しでも可能性のありそうな学生を選別しようとしています。

でも、面接で「確実に」判断できることはやはり第一印象くらいなのが正直なところです。

生まれついての美男美女はもちろんそれだけで得しているのは間違いありません。

だからといって、美男美女に生まれなかった自分に言い訳をしたり、ネットで慰めの言葉を探しても意味はありません。

私は第一印象というのはビジネススキルのひとつだと考えていますので、生まれついての美男美女じゃなくても努力や工夫でカバーすることは十分可能です。

「できるオーラ」をまとうことは誰にでもできることです。

就活メイクも方法のひとつです。

 

「外見差別」という社会問題は会社としても認識していますので、面接においてはケガや障害による外見についてはまったく問題にはなりませんが、同情もしません。

それをコンプレックスにして、下を向いて生きている人とは一緒に働きたいとは思わないからです。

それとかなり太っている人。

相撲をやっているとか、生まれついての体質であるとか、それなりの理由があって太っているのであればよいのですが、自分を律することができないだらしない人かも、と疑われることは覚悟しておいてください。

うちの会社も20年ほど前までは、特に女性はあからさまな「顔採用」の傾向がありました。

最近は顔の作りよりも、総合的に印象のよい人が選ばれているようですが、太っている新入社員だけは見かけません

男性も女性もみんなシュッとした感じです。

第一印象をよくすることがビジネススキルのひとつであれば、シュッとした体型を維持するために自己管理することもスキルです。

将来使いものになるかどうかは「賭け」みたいなところがありますが、第一印象というスキルだけは確実に評価できるので、当然ながら重要性は高くなってきます。

印象のよい人を採用して、最悪数年後に「こいつ使えない」みたいになったとしても、「まあでもいい人だよね」ということで仲間として受け入れられます。

でも、印象も悪い、仕事もできない、という人には居場所が無くなります。

それは本人にとっても会社にとっても不幸なことです。

就活生に贈る言葉

就活生の皆さんが生まれる前に、私も同じ就活生でした。

あれから30年近く経ちましたが、就活対策の基本というのは何も変わっていません。

当時はネットも無い時代だったので就活本を読んだりしていましたが、書かれている内容は現代の就活サイトと同じです。

今も昔も、面接を突破するのに一番大切なことは、

面接を楽しめるかどうか

です。

孔子のこんな名言もあります。

孔子名言 天才は努力するものに勝てない努力するものは楽しむものに勝てない

どんな優秀な学生でも、どんなに入念に準備しても、面接を楽しめる人間には絶対に勝てません

面接を楽しんでくれている学生からは元気が伝わってきます。

面接のような重々しい時間を楽しむことができる人間は大物です。

 

人より知識や経験が少々劣っていても大丈夫です。

無理をして背伸びしてアピールする必要はありません。

学生のビジネススキルに、こっちはそこまで期待していません。

「己の足らずを知る」人は学生や社会人に関わらず優秀です。

そこをリカバリーしようと工夫している人はもっと優秀です。

ダメなところをちゃんと理解しているのであれば十分。入社してからいくらでも鍛えてあげます。

目の前の面接官はラスボスであると同時に、少し先にはあなたの仲間になる人なのです。

 

多少言葉がつまったり、上手に敬語が使えなくても問題ありません。

そんなときに救いの手を差し伸べるのがラスボスの役割です。

落とすためではなく、就活生のいいところを見つけるために会話しているのですから。

圧迫面接とかバカなことをしてくる会社や、楽しんでいる学生に水を差すような面接官がいる会社は、こちらから断ってやればいいです。

入社してもロクなことはありませんから。

 

いろいろと厳しいアドバイスをさせていただきましたが、

就活サイトや私のアドバイスをしっかり理解して、

徹底的に自分自身で考え、

入念に事前準備をし、

後は場数さえ踏めば

そのうちきっと面接を楽しめるようになるでしょう。

 

あなたがいつか働く会社は第一志望じゃないかもしれませんが、あなたと面接官が共に面接を楽しみ意気投合できた会社であれば、その選択は間違ってないと思いますよ。